2013年6月12日水曜日

アスペクト助詞...「動作状態助詞」と覚えればいい

日本人を悩ます変な文法用語アスペクト助詞

日本人の中国語学習者を悩ませる言葉として「アスペクト助詞」というのがあります。中国語で中国人が書いた文法書では、「動態助詞」という漢字が使われている。中国人が自分たちの中国語の文法を、外国人向けに英語で表している本だと「動態助詞」は、「auxiliary word(補助的な言葉)」などと訳されています。アメリカ人が書いた中国語の文法の解説だと、「aspect suffixes(状態を表す接尾辞)」などとなっています。
 
「動態」という言葉なので、「動作とか状態に関係する助詞である。」と、簡単に言ってくれれば多くの日本人は理解できる。


アメリカ人にとっては、「動態」を一番言い表現で訳すと「aspect」になる。アメリカ人が中国語を学ぶのなら「アスペクト」という言葉は自然に頭に入る。


再度言います。「アスペクト助詞」というのは、「動作とか状態に関係する助詞」のことです。

中国人が使っている「動態助詞」という表現の方が、100倍、まともですね。いっそのこと「動作状態助詞」と言った方が、中国語学習者のつまらないことに悩む膨大な時間を節約してあげられるかもしれない。

“A 不如 B” を考える。

“A 不如 B” を考える。

「如」は、「の如(ごと)し」という意味だから、に似ているというのが根本の意味です。
そうすると
「不如」は、には似ていない。それが、(日本語でも、よくあることですが、)程度の比較の意味を持ち、ほどではない」という意味に発展します。
“A
不如B”の形では、Aは、Bには及ばない。Bの方がいいという意味になります。
「百不如一」(百聞は一見にしかず)では、日本語的な書き方をすると「百回聞くより、一回見た方がいい。」という意味になるわけです。

でも中国人の頭の中では、「百回聞くことは、一回見ることに及ばない。」と考えます。

最初に口にしたもの(百回聞くこと)は、次に口にすること(一回見ること)に及ばない。

と頭は、時間の流れに沿って考えます。

こんな考え方をすると、「不如」がとても身近に感じませんか?

2013年6月10日月曜日

「而」の意味

「而」の意味

而というのは、甲骨文(中国の亀の甲羅とか獣の骨に刻んだ文字:原始文字)の頃からあって、象形文字としては、上の一本の横棒が上唇を示し、したの部分がひげを表している。

このイメージが、発展して、一人称(自分)と二人称(あなた)と三人称(彼/彼女)を分ける際の、二人称(あなた)の意味で使われ始めた。

この自分と他者を区別するための関係性を示した言葉であることから、こちらとあちらという関係を示すために使われ始めた。

中国語の辞書には、大体、接続詞としての説明しか載っていないが、もともと何らかの関係を示す言葉であったことがわかっていると、「而且(その上)…」と「前文に対比して、後続の文はどうなんだ?」のような意味を持ち始めるのにも、何となく納得感が出てくる。

何でこの字が生まれたかを忘れて、現在使っている用法から字の意味を理解するのは、本質的な意味をわからずして、表面だけをなぞって、文脈からの類推によって、理解しようとする行為であり、非常に苦しい暗記だけの勉強に近いものがある。
この原義がわかっていれば、もやもや感はなくなるのですが、みなさんは、どうお感じになられますか?