今日は、「宁可」についてです。
中日辞書には、以下のような(意味に一貫性のない)訳が載っています。
与其…宁可~
…に比べたら、むしろ~
宁可…也不~
むしろ…したい。~よりも
宁可…, 也要~
たとえ…しても、~をしなければならない。
いろいろな場合によって、「宁可」が、「たとえ…」と訳されたり「むしろ…」と訳されたりします。これもまた、文脈で意味を解釈する日本語の難点です。
「宁可」の、「宁」の意味は、「安定する。安らかである」という意味です。
人間は、安定していた方が、安定していないより、いいに決まっています。
だから、「宁可…」というのは、「…した方がいい」という意味です。
「可」は、「可能性」だと思えばいいでしょう。そうすると、上記の三つの例は、
与其…宁可~
…に比べたら、~した方がいい。
宁可…也不~
…した方がいい。~よりも
宁可…, 也要~
…した方がいい。~をしなければならないのなら。
どうですか?「むしろ」とか、「たとえ」とか文脈依存の尾ひれはひれがなくなり、「宁可」が一つの意味で理解できるようになりました。
これで何も怖いものがなくなります。この意味は、「むしろ…」だったかなぁ、「たとえ…」だったかなぁ、どんな場合が、どっちの意味になるんだっけなぁ、なぁんてことがなくなります。