2013年8月30日金曜日

「宁可」の本当に意味は、「…した方がいい」という意味だけなんです!


今日は、「宁可」についてです。
中日辞書には、以下のような(意味に一貫性のない)訳が載っています。

与其宁可~
…に比べたら、むしろ~


宁可也不~
むしろ…したい。~よりも


宁可…, 也要~
たとえ…しても、~をしなければならない。


いろいろな場合によって、「宁可」が、「たとえ…」と訳されたり「むしろ…」と訳されたりします。これもまた、文脈で意味を解釈する日本語の難点です。

宁可」の、「」の意味は、「安定する。安らかである」という意味です。
人間は、安定していた方が、安定していないより、いいに決まっています。

だから、「宁可…」というのは、「…した方がいい」という意味です。
「可」は、「可能性」だと思えばいいでしょう。
そうすると、上記の三つの例は、

与其宁可~
…に比べたら、~した方がいい。

宁可也不~
…した方がいい。~よりも

宁可…, 也要~
…した方がいい。~をしなければならないのなら。

どうですか?「むしろ」とか、「たとえ」とか文脈依存の尾ひれはひれがなくなり、「宁可」が一つの意味で理解できるようになりました。

これで何も怖いものがなくなります。この意味は、「むしろ…」だったかなぁ、「たとえ…」だったかなぁ、どんな場合が、どっちの意味になるんだっけなぁ、なぁんてことがなくなります。

2013年8月28日水曜日

与其 A… 不如 B…の研究


「与其 A… 不如 B…」という表現があります。

「与其」の意味は、「それ(其)」と「と(与)」なので、単純に「それと」という意味です。

つまり、「Aと」→ Aを何かと比較したい気持ちになっているので、「Aと(与其 A)」という言い方をまずして、比較対象を特定する。

後半の文章が言いたいんです。


「不如 B」は、…Bには及ばない(…のようではない→には及ばない)という意味で、比較したい気持ちで、結果的には、「こっちがいい」という表現です。


単純に言うと「意味はAと(比べると)、Bの方がいい。」となります。

初級者であれば、これは、無理やりイディオムとして覚えればいいのですが、もともとの言語の成り立ちを考えると「与其」は、単純に話したい対象を指し、「それと」もしくは「それは」という意味にしか過ぎない。

中国人は、一気に、「与其 A… 不如 B…」→「…と比べれば、…の方がまし。ずっといい。」みたいに使います。

中日辞書には「…より」なんて、比較を意味するような日本語が訳としてついているけど、「…より」という意味は、「与其」には、実は入っていません。

「…と(与其)」という意味から、自然発生的に出てくるのが「比較」の感覚です。
どうでしょうか?